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浦和レッズサポーターから見たワールドカップ日本代表

カタールで開催されたサッカーW杯2022カタール大会。日本中、世界中が熱狂する世界最大のスポーツイベントは、その歴史上でも稀にみる、波乱の多い展開で、世界中を熱狂させました。

そんな世紀のビックイベントを、浦和レッズサポーターの目線、一人のサッカーファンの目線で見ていきたいと思います。

期待度は低かった森保ジャパン、批判されまくっていた

W杯開幕以前、メンバー発表の時点では、日本代表、森保ジャパンに期待する声は少なく、批判、不満の嵐でした。とくに、セルティックのMF旗手怜央選手、原口元気選手の落選は、落胆の声も多く聞かれました。

加えて、森保監督が監督をしていた元サンフレッチェ広島に所属していて、所属チームでも、絶好調とは決して言えなかったFW浅野拓磨選手は、ネット上で、「森保監督の指定校推薦」とまでネタにされる程でした。

浦和レッズ、元浦和レッズから、日本代表選出は、酒井宏樹選手と遠藤航選手だけ

Jリーグが中断になってしまいましたが、わがクラブの選手が世界の舞台で戦う姿を観ることは、一つの楽しみであります。

ですが、今回は浦和レッズからはDF酒井宏樹選手のみ、かつて所属していて、今違うチームにいる選手もMF遠藤航選手のみとなり、浦和レッズサポーターとしては、やや寂しい開幕前でした。

とくに、浦和レッズで育ち、プロになり、前回のW杯で得点も決めたMF原口元気選手の落選は、個人的にショックでした。

ショックを吹き飛ばす、日本代表の快進撃

組み合わせも、同じグループに、強豪国ドイツ、スペイン、さらに曲者イメージのあるコスタリカもいることもあり、グループリーグ敗退は濃厚と思われていました。

しかし結果はご存じのとおり、2勝1敗のグループ首位での決勝トーナメント進出となり、世界を驚かせました。

しかも、その2勝は、ドイツ、スペインから挙げた勝利です。そのうえ、戦略的に戦い、意図を持ったプランでゴールを奪う、まさに必然に勝利でした。

開催地カタールの気候、ヨーロッパはリーグ戦を中断しての参戦、と強豪国の敗戦要因はいくつか挙げられますが、ついに日本は、W杯本戦で、この2か国に勝利できるところまで来た、という事実は、日本サッカーの進歩は確実に進んでいる、と言って間違いありません。

そんな快進撃に、浦和人としてのショックは、日本人としての喜びに吹き飛ばされてしまいました。

ワールドカップでの日本代表のこれまで

私が語るまでもありませんが、一ファンの目線として、W杯での日本代表のこれまでを振り返らせて下さい。

1998年フランスW杯。日本は初めてW杯に出場するも、3戦全敗。最終戦1-3でジャマイカに敗れるも、FW中山雅史(愛称ゴン)が、日本のW杯初ゴールを奪います。

日本は1点しか奪えずグループ敗退となりました。世界と日本との差は果てしなく大きく、まだ世界で戦えるようなイメージはまるでできませんでした。

2002年日韓W杯。自国開催のW杯で、初勝利、初の決勝T進出、ベスト16となります。歴史的快挙の中で、自国開催とあって、どこかW杯であるような、ないような、あまり実感のなかった方も多いのではないでしょうか。ベスト16の壁が、初めて日本の前に立ちふさがった大会でした。

2006年ドイツW杯。当時、歴代最強、日本の黄金世代と呼ばれたメンバーを中心に挑みましたが、初戦を落とし、結果はグループリーグ敗退。これまで結果を出してきた黄金世代の敗退は、ファンの心に大きなショックを与えました。

2010年南アフリカW杯。前評判は最悪で、叩かれまくっていた日本代表でしたが、結果はベスト16。土壇場での戦術変更がハマり、台頭した本田圭佑選手が大活躍、またしてもベスト16とまりとなりましたが、新しいスター選手の誕生に、期待が膨らみました。

2014年ブラジルW杯。ACミラン、インテル、マンチェスターユナイテッドとビッグクラブ所属の選手が揃い、高い前評判のチームでしたが、未勝利でグループリーグ敗退。前回大会で高まった期待は崩れ去りました。本戦までは通用していた「自分たちのサッカー」に迷いが生じ、崩壊していく姿は、大きなショックとなりました。

2018年ロシアW杯。主力選手の高齢化が進み、直前の監督解任もあって、前評判は高くありませんでしたが、結果はベスト16進出。

良い状態でチームは決勝Tに進出しますが、2-0からベルギーに2-3と大逆転されてしまい、敗退。これが通称「ロストフの14秒」です。世界の壁はまだまだ高く厚いものとして、立ちはだかっていることは、多くのファンが感じたと思います。

このような歴史を積み重ね、挑んだ2022年カタールW杯。ドイツ、スペインを破った快挙は間違いなく歴史に残り、未来から振り返った時、日本が次のレベルに成長しかけていることがわかる分岐点となりました。三度目のベスト16の壁。相手はクロアチア、前回準優勝の強豪国です。大きく歴史を塗り替えるチャンスでしたが、惜しく目PK戦で敗れ、敗退となってしましました。険しいベスト16の壁、この先に進むためには、まだまだ日本サッカーに足りない部分がある、それは何かを考える必要性が今回示されたのではないでしょうか。

ワールドカップ日本代表2026,その先の未来に向けて

カタールW杯を制したアルゼンチン、準優勝のフランス、両国には、いずれもリオネル・メッシ、キリアン・エムバぺという世界レベルのエースがいました。1人で試合を決められる、勝たせることができるくらいの影響力を持つ選手です。

今回の日本代表、いや振り返っても、このレベルの選手が日本代表にいたことはありません。他の国でも何十年に一人出るか出ないかでしょう。しかし、出てくる可能性はあります。ブラジルやアルゼンチン、強豪国には絶えずスターが誕生しているのです。

そのためには、育てるの前に、「探し出す。発見する」ことが重要になると、個人的には思います。カタールW杯準優勝の、前回ロシアW杯優勝のフランスには、国立のサッカー選手育成機関「クレール・フォンティーヌ」があります。

この機関は、ざっくりいうと、エリート養成所ですが、日本と大きく異なるのは、選手側の費用負担がほぼ無料、ということです。才能ある選手の育成を、経済的理由が阻まないからこそ、フランスには、ティエリ・アンリやキリアン・エムバぺといったスター選手が誕生するのです。

日本にも、JFAアカデミーというサッカー選手育成機関は存在しますが、有料となっています。これでは、才能ある選手がいても、経済的理由から協議継続を断念する、エリートコースから外れ、育成が十分に行われません。

この時代、莫大な費用の掛かる選手育成を支援するスポンサー探しは容易ではありませんが、日本サッカーがもう一歩ステージを上がるためには、スカウト網の強化と、発見した選手の費用負担の軽減は必須だと思います。10年、20年経ってようやく成果が見えるのが育成の難しいところです。

社会、国家全体で、経済的、スポーツ科学的な面、その他様々な支援ができるようになった時、サッカーだけでなく、日本国として、見たことのない「新しい景色」を見ることができるのではないでしょうか。

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