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食事介助の手順や注意点に見る介護の極意

食事介助法の動画に学ぶ介護の極意


わたしがよく拝見するサイトでスプーンと唇についての動画がありました。

スプーンを使って飲食物を口に入れてやる時の方法についての動画です。

簡単に言えば、口に入れるときは、スプーンを下唇に触れ、受け入れた側は上唇を閉じる。それを確認して、スプーンを水平に引き戻す・・・。というものでした。

なぜこんなことをわざわざ説明するかと言いますと、

1.下唇に触れることで、「これから口に入りますという前触れになる。
2.上唇を閉じるということは、それを受け入れるというサインであること。

すなわち、両者の意思が通じているということです。

これが両者の意思が通じていないと、いきなり何かを口に放り込まれて受け入れが間に合わず、こぼしてしまったり、吐き出したということになりかねません。

いずれも一見当たり前のようなことをしているように見えますが、これが結構できない介護従事者がいるのです。

要は、どんな相手に対しても「人間としての尊厳」を感じているのかどうかということが問われているのです。

上手に介護する人は、よく相手に声掛けをしています。

挨拶は勿論のこと、一つひとつの動作をする際に前触れとしての声掛けをしています。

往々にして、われわれは小さな子供や、障害者や老人、「怖くない人」等に対して見下す傾向があります。

「どうせ何もわからない。」「どうせ何もわからなくなっている。」「どうせ聞こえない。理解できない。」等々。

新米教師の思い出

昔、私が小学校教師になったばかりの頃、放課後の教室でベテラン教師が子どもの悪口を言うのを聞いて驚いたことがあります。

子どもがいないところで言うことはよくあることかもしれませんが、そのときは、すぐそばにまだ子どもがいるのも構わずに話していたのでした。

そのとき、私は「子どもは大人の話に入ってくるな。」という常識からすれば仕方ないかもしれない。とか、

「この先生は、わざと聞こえるように言っているのだろうか。」とか考えました。

たしかに、子どもというものは優しくすればつけあがると言うところがありますから、けなしておいてちょうどいいのかもしれません。

こういう大人に接して、「おとなとはそういうもんだ。」と理解し、学ぶのかもしれません。

そして、やがてその子どももそのようなおとなになっていくのでしょう。

認知症の人が怒りっぽくなったり暴れたりするのは不思議な事ではないという研究者がいます。

それは、その人の「人間としての尊厳」を認めていないからだといえるのではないでしょうか。

介護施設でお世話になっている私の母についての印象が介護士や看護師によって異なることに気づいたことがあります。

ある人は、「よくしゃべってくれるんですよ。」と言い、ある人は、「しゃべらない人かと思いました。」と言います。

母は、怒ったり暴れたりしない代わりに、無神経な人にはダンマリ作戦を取っているようです。

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